青森ねぶた2009 Vol.36  〜 『朝比奈地獄破り』の『送りねぶた』下絵“地獄の案内人”を描く (1) 〜
写真1 『地獄の案内人』を描いている北村氏。
  いつも当サイトをご覧頂き、ありがとうございます。管理人の津軽海渡です。
  私事で申し訳ないのですが、これまでなんとか続けて来ました『昨日のねぶた小屋』シリーズでしたが、先週の土曜日(6日)に、生まれて初めてというほどの重度の胃腸炎を患い、完全に体調を崩してしまいました。連日に渡り通院にて点滴を受けているものの、現在も普通食を口にすることができないという状況が続いております。気力はあっても体力は正直ですね。ちょっと無理をし過ぎたようです・・・。
  ということで、今週は休養を第一とするため、『ねぶた小屋』で撮影した写真の更新は、お休みしたいと思いますので、どうか御容赦下さい。
  再びねぶた小屋での撮影に望むことができるのは、早くて今週末、遅い場合には来週にずれ込むと思われますので、御了承下されば幸いです。
撮影日/平成21年1月20日
Picture Date
January 20, 2009


初公開の面描き

 ということで、本日は、これまで一般公開を見送ってきた秘蔵映像・『青森山田学園』ねぶた『朝比奈地獄破り』の送りねぶたである、『地獄の案内人』を描く北村隆氏の様子を撮影した映像を、二回に渡り掲載致しますので、どうぞお楽しみ下さい。

  この写真を撮影したのは、今年の1月20日の事である。
  場所は自衛隊駐屯地近くにある、北村氏のアトリエ(自宅)だった。私が撮影を始めると、北村氏がふとこんな言葉を口にした。
「あんた、運が良いの」と。
 そして北村氏は、「面書き撮らせるの、あんたが初めてだ」と、改めて言い添えたのである。
 これまで数多くのカメラマンが、この北村家のアトリエを訪れては、下絵を描く風景を撮影したらしいが、面を描く様子を撮影させたのは、私が最初とのことだった。そんな貴重なシーンに、撮影者として立ち会えたことを、北村ねぶたファンの一人として、誇りに思った瞬間であった。
 ということで、本日掲載した写真は、正に千載一遇の映像であるばかりでなく、北村隆氏がどうやって面を描いていたのかを記録した、最初のお宝映像ということになるのかも知れない。

 その筆捌きは至極速く、撮影には随分と苦労した。この時に使用したカメラが、初心者用の一眼レフデジカメ『EOS Kiss X2』であったために、AF測距点が9点しかなく、その一点で、素早く動く北村氏が握る筆先にピントを合わせるのは至難の業だったのだ。しかも部屋は撮影をするには暗く、同カメラで使用限界と思われるISO400に設定はしていたものの、撮影した写真の半分はブレて使い物にならないものになってしまったほどだった。またこのカメラは、AE(自動露出)がとても不安定であり、反射が激しい白い用紙の上では、予想以上に絞ってしまい、また蛍光灯の陰では、想像以上に絞りを開け、ハイキーな作品に仕上げてしまうという欠点がある。
 正直、このようなデリケートな露出を提示するカメラは、玄人こそ使いこなせるものの、一眼レフカメラを知らない、コンパクトデジカメからの移行してきた、すべてがカメラ任せの超初心者には、存分に性能を引き出すだけの機能は備えていないと言っても過言でない。もし本気で、これから本格的な写真を撮りたいという方は、多少高くても『EOS 5D MarkU』以上の(できたら『EOS 1Ds MarkV』が一番!何もしなくても良い写真が撮れてしまうから、しかも堅牢だからプロ仕様のカメラなのですよ!)高級カメラを購入されることをお勧めしたい。操作ボタンは多いものの、こちらのカメラの方がよほど初心者向けの確かな露出を提示してくれるからである。
『EOS Kiss X2』を使ってみて初めて、初心者カメラの方向性とその最大の欠点を知って、愕然としていたというのが正直な感想だった。これはあんまりではないですか、キヤノンさん!?


写真2 細い筆で、『地獄の案内人』の眉を、丁寧に描いてゆく。
写真3 続いて髭だ。
写真4 用紙を逆さにしたりし、あらゆる方面から時間をかけて描いてゆく。
写真5 時折手を止めて、筆先を割いていた北村氏。このような筆にしてから、顔面の体毛を描いていたのだ。
写真6 『地獄の案内人』の隣に居るのは、『天国の案内人』の観音様だ。こちらは、面がほぼ仕上がっていた。
写真7 おや?今度は何をするのかな?
写真8 面に貼り付けて、何をするというの?
写真9 面に沿って、カッターで切っています・・・。
写真10
写真11 今度は顎髭を描き始めた!ビニールは、必要以上に顎に黒色付けないためなのだ。
写真12 ビニールに付きすぎた墨をティッシュで拭き取る。
写真13
写真14 今度は色塗り?
写真15 『地獄の案内人』の目を描いているのだ。
写真16 習字の達人のような筆運びに驚いたのだが、北村氏は習字は苦手らしい・・・。
写真17
写真18 またまたビニールを取り出したぞ!
写真19 今度は顔全体にビニールを被せ、カッターで切り始めたぞ!
写真20 ん!?目をくりぬいてるぞ・・・。
写真21 いやいや、目の部分だけを残していたのだ。
写真22 ビニールのコンタクトレンズをした『地獄の案内人』は、これからどうなるのか!?
写真23 何やら色を混ぜ始めたぞ。
写真24 ま、マスク???
写真25 な、なるほど!エアスプレーが出て来た!
写真26 『地獄の案内人』の面に色が付いてゆく・・・。
写真27
写真28 顔色もだいぶ濃くなってきたぞ・・・。
写真29 おっ、スプレーが止まった!
写真30 本日は、ここまでということで。明日、続きをアップします。
 
 
 
 
使用カメラ
撮影カメラ
EOS Kiss X2