青森ねぶた2009 Vol.27  〜 シリーズ 昨日[5月23日]のねぶた小屋 vol.20 〜
写真1 昨日のねぶた小屋の中で、特筆すべき大イベントは、閻魔大王の面貼り作業だった。
「面に紙を貼るのは、ねぶたに人が載っていない時さ。載っていればねぶたが揺れて、上手く張れないがら」というのは、北村組(北村隆氏のねぶた製作を手伝う人々のことを私が勝手に言っている)の紙貼りさんの中で、もう二十年以上もねぶた製作の手伝いをしているという長崎さん(写真11)の話である。
  紙貼りが始まった月曜日から、いわゆる“面貼り(ねぶたの顔の部分に紙を貼る作業)” を心待ちにしてきた私にとって、昨日は待ちに待った日でもあったのである。
  朝、小屋に入るとすぐに、北村氏の奥様から「面貼りしてますよ」と声を掛けられ、桟敷が設えてある『ヤマト運輸』のねぶた小屋から、慌てて隣部屋の『青森山田学園』の小屋に向かった。これまで、各所に別れてそれぞれ紙貼りをしていた女性達だが、面貼りに限っては、一人がその顔を総て担当するという。閻魔大王の面貼りをしていたのは、前出の長崎さんに続き、『北村組』で三番目に古いという小山内さんであった。(写真1)

撮影日/平成21年5月23日
Picture Date
May 23, 2009


昨日の『北村隆ねぶた』の
進捗状況です!


  私が「おはようございます」と声をかけると、「あら、来てしまったのね。(あなたが)来る前に貼っちゃおうと思ったんだけど」と、苦笑いする小山内さんは、実はとても恥ずかしがり屋さんだと推測され、カメラに撮られることは好きではないらしい。(誰もあなたの撮った写真にアップで掲載されたいと思っている人はいないと思うわ。というのが本音だろうが・・・)
  当初、北村隆氏の師匠であり、偉大な『ねぶた師』だった故・北川啓三氏から譲り受けたという手漉きの和紙で面貼りをするカットを撮影したかったのだが、「(閻魔大王の顔色の)赤は手透きよりも、こっちの紙の方が色が出る」ということで、ねぶた全体の紙貼りに使っている同じ紙で、閻魔大王の面貼りをすることになったらしい。
 それでも、私としては初めての面貼りである。この日だけで、八百枚に及ぶ撮影枚数を、殆ど面貼りの様子に注ぎ込んだという次第だ。この手漉きの和紙の話は、後日改めて記述したい。
 ということで、本日は、「もういい!」というほどに、面貼りの様子を連写した、似たようなカットを掲載したことをお許し頂ければと思う。
『ヤマト運輸』の送りねぶたの製作は、昨日で二日目に入り、予定でゆけば本日(24日)で終了する。
 いよいよ明日の月曜日からは、『に組・東芝』の骨組みに入る予定である。

写真2 昨日から製作にとりかかった『白梅』の送りねぶたは、明日完成させる予定だ。 
写真3 『白梅』の送りねぶたの下絵には、参考資料(カラー映像)が添付されていた。
写真4 『青森山田学園』の小屋では、紙貼りが着実に進んでいた。
写真5 閻魔大王の担当はベテランの小山内さん。
写真6 本日は、山田学園の学生も加わり、紙貼り作業の手伝い?
写真7
写真8 面と髪の毛の間が、なかなか手が入っていかずに大変なんです。
写真9 紙を貼る大きさに合わせて切り、針金にボンドを塗って押し当てる。
写真10 張り付けたら、針金の大きさに合わせ、のりしろを残しカッターで切り取る。
写真11 困ったことがあると、紙貼りでは最もベテランの長崎さんが出て来て指導する。
「此所は、針金に付けずに浮かせて貼れば良いんじゃない」とアドバイス。
写真12 鼻の部分の紙貼りを、もう一度やり直す小山内さん。
写真13 「どこが一番難しいですか?」と尋ねると、「この鼻の部分が難しい」と答えた小山内さん。
写真14 いよいよ閻魔大王の顔がはっきりしてきたぞ。 
写真15 左目の張り付けをする小山内さん。
写真16 張り付けた紙を、目の形に合わせて切り抜いてゆく。
写真17 毛羽だったのりしろを、ボンドを指に付けて補修する。
写真18 今度は右目の紙貼りを始める。
写真19
写真20 両目が終わると、鼻の部分に移る。上から下へ張り付けてゆくのが張り方の手法だ。
写真21
写真22
写真23
写真24 ここで午後五時となり、時間切れ・・・。
写真25
写真26 これは、鬼の爪に身体をひっかけ、頭をぶけないように、リボンを付けたのです。
写真27 昨日一日で、ご覧の通り。後は口周りだけだ。
写真28

写真29 『ヤマト運輸』のねぶた小屋では、送りねぶたの製作がフルスピードで行われていた。

写真30 吉町君の作った右手の作りが悪いと、やり直しをさせられている様子。
「常に裸婦の状態で人間の腕の動きを考えてから、着物を着せろ」と北村氏は指導する。
着物のやたらな膨らみを、「これだば綿菓子だでば!(これなら綿菓子みたいだろ!)デッサンがぜんぜんなってない!」と叱咤が飛んでいた。
写真31 『白梅』の配線作業も、確実に進んでいた。写真は『に組・東芝』の配線を担当する三上さん。
 
 
 
 
使用カメラ
撮影カメラ
EOS 5D MarkU