青森ねぶた2006年
今年も暑いぜ! ねぷた/ねぶた祭 9 〜青森ねぶた祭 8〜 〔一挙10枚!〕
写真1 ラッセラーのかけ声が、ウェブを飛び出て聴こえて来そうな勇ましさを感じる一枚でしょ?
撮影日/平成18年8月2日〜6日
Picture Date
August, 2nd through August, 6th 2006


海の幸・マルハ侫武多!
NO.2

 ここ数年のデジタルカメラは、レンズ交換式の一眼レフでさえ、十万ほどで購入できるほどに手短な存在となり、ねぶた祭を撮影する観客やカメラマンの中にも、数多くのレンズ交換式のカメラを持った人間を見かけるようになった。カメラの中には、予めストロボを内蔵したタイプの一眼レフデジタルカメラもあるが、この小型ストロボでは、せいぜい数メートルの距離からでしか、被写体が撮影ができないため、必然的に大光量を発する後付けの専用ストロボが欠かせないということになってくる。どんな製品が良いかと言えば、できるだけガイドナンバーの数値が高く、大量の光を発するメーカー純正の、できれば最新型で、デジタルカメラ対応のストロボがより好ましいということになるのだが、いざストロボを取り付けて撮影はしてみても、外付けストロボは意外に操作も難しく、ねぶた撮影においては、光量の微調節も必要なため、最初から綺麗な写真を撮るというのは、プロカメラマンなど、カメラの操作を熟知し、経験も豊富な一部の人間でなければ、なかなか難しいというのが本当の所だ。

  中でも、先幕シンクロか、後幕シンクロのどちらでの撮影がねぶたの場合に有利かということで、私もこれまで何回か文面を書き綴ってきた。
  カメラに詳しい方なら聞き慣れた専門用語だと思うが、専用ストロボにはシャッターを押した途端、シャッター幕の開放(露光)と共にストロボが光る先幕シンクロと、シャッター幕が閉まりかける(露光が終わる)寸前にストロボが点灯する後幕シンクロ撮影が存在するのだが、その選択を誤るとなかなか綺麗な光の軌跡を描いたシンクロ映像は撮影できない。殊にねぶたの撮影の場合、手持ち撮影とスローシャッター(スロー・シンクロ撮影)が主なので、ストロボの扱い方によって、この実力差は歴然としてくる。
  今回の撮影でも、私はどちらの手法も実験的に使用したのだが、先幕のほうがどうも巧く撮影できたケースが多かったと感じた。先幕の有利点としては、シャッターチャンスに強いことが挙げられる。写真1がその典型的な例である。囃子方のラッセラーと叫ぶ様子を、より迫力あるものに仕上げたいと、彼女が口を大きく開けるシーンを、カメラを女性の眼前に構えチャンスを待った。撮影のコツとしては、彼女がカメラ目線をくれるように、何度か不必要なシャッターを切ってストロボを点灯させ、いかにも『私はあなたを真剣に撮っています』という状況を被写体に知らせることに専念した。(もちろん、カメラ嫌いな女性ではそうはいかないのだが、)そうしてカメラに慣れさせ、一瞬のチャンスを待って、本来欲しい映像を切り取るまで粘るのである。
  この場合も、先幕シンクロの場合、シャッターを押した途端にストロボが点灯するために、『ここだ!』という一瞬で被写体がCCDの中で止まってくれる。一方の後幕シンクロの場合では、こうはいかない。シャッター速度が4分の1秒の場合、シャッターを押してからストロボが点灯するまでに0.25秒近くのタイムラグがおこるから、このような一瞬を撮影するには、ほとんど運頼りということにもなってくる。『彼女は、0.25秒後に口を開いてくれるぞ』などと計算してシャッターを押すことなど、ほぼ不可能であり、まぐれ頼みで、むやみやたらにシャッターを切ることによって、ストロボのバッテリー消費も激しくなり、失敗写真も増えることに繋がってしまう。
  ならば、なぜに後幕シンクロを使うかと言えば、被写体後方の弱い光や夜景を、シャッター幕が下りる直前にストロボのより強い光を浴びせることによって消し去り、目標物(この場合は囃子方の女性)の表情が、よりはっきりと写り込むことを計算に入れて使用する時に用いる。がこの方法を今回も試してみたのだが、蛍光灯を体内に配したねぶたの発する光は予想以上に強く、先幕と結果は殆ど変わらず、被写体の表情に光跡が被ってしまうことが多かった。ならば、瞬時により強い先幕シンクロが、予想外の動きを続けるねぶた撮影では、一瞬の動きに有利という結果になる。
 後は、被写体やシャッター速度によって、外部ストロボの光量を微妙に調節することで、綺麗な写真が撮れるようであるが、くれぐれも、カメラ任せ、ストロボ任せのオート撮影だけに頼ったのでは、良い映像は撮れないということだけは、肝に銘じておくようにしたい。そのためには、やはりカメラとストロボの特性の熟知と経験が大切ということに、結果的には結論付けられてしまうのだが・・・。一日二日、ねぶた撮影に通っただけでは、面白い映像が撮れないのは、こんな理由があるのかも知れない。

写真2 ねぶたの前は、どこも比較的年長者が踊る空間?
写真3 流れるような笛の音は、はやり流れるように撮りたいと横位置で撮影にチャレンジした一枚。
写真4 カメラを向けると、さっとポーズをとってくれた少年。写されることに慣れているのも青森市民。
写真5 太鼓を叩く女性の囃子方。撮影も囃子もタイミングが命。
写真6 特に、初心者の方は何度撮影しても、なかなか巧く撮影できないのが、このねぶたの回転シーン。ストロボの光量を+3に補正して撮影。
写真7 手振り鉦(てぶりがね)だけでなく、全身で踊り打ち叩く姿がまたいいのだ。
写真8 ラッセラーと右足二回、左足二回と交互に片足で跳ねるのだが、これがなかなか体力がいる。
写真9 特にマルハの囃子方は、誰もが笑顔が良いのだ!
写真10 これがねぶたの送り(後部)。やっぱり妖怪がうようよ描かれている。
写真11 ラッセランド(ねぶた小屋団地)に戻ったマルハのねぶた。
 
使用機材
撮影カメラ
EOS-1D
使用レンズ
EF16-35mm/EF15mmFisheye/EF35-350mm
スピードライト550EX/トランジスターパックE(Ni-Cd)
使用ソフト
レタッチソフト
Photoshop CS2
ロゴ製作ソフト
Illustrator CS2
WEB製作ソフト
Dreamweaver 8
文章作成ソフト
一太郎2005+ATOK