雅な津軽の夏 ねぷた/ねぶた祭の頃 7 〜青森ねぶた祭 3〜 〔11枚〕
写真1 「ほおら、ここに御飯が付いてるよ」と教えていたようだが・・・。
撮影日/平成17年8月6日
Picture Date
August, 6th, 2005

ねぶた大賞特集 2
 昨日に引き続き、本日も『ねぶた大賞』特集の第二弾を、一挙十一枚お届けしたい。
  今日掲載した映像は、ねぶた制作小屋が集う『ラッセランド』での参加者による一足早い夕食の様子、そしていよいよねぶたの山車を小屋から出し、アスパム(三角形の観光物産館)から離れようとする所までの映像を、順を追ってアップしてみた。(写真5以降)
  どこの祭でもそうなのだろうが、御輿を担ぎ、山車を直接運行する人々は、相当の労力を必要するのは言うまでもないが、実はそれ以上に忙しいのが、参加者の食事を準備する賄い(まかない)たちである。
  昔は各々の家の主婦や女子たちが炊飯器を持ち寄り総出で作ったものだが、現在ではプロの賄い、つまりは『仕出し屋』や『弁当屋』に頼むことが殆どらしい。(写真3)
  古来は塩漬けした木の葉にくるんだ雑穀を、猟師や木樵(きこり)が持参し、失われたエネルギーと塩分を同時に補給するのに一役を担っていたという我が国の“握り飯”のルーツだが、先人の知恵はあらゆる美食が反乱した現代でも十分に通用する情味な携帯食として、日本食の一部になったとも言える。
 殊に、祭や遠足のような大人数で興じる場所で食べる御握りは、格別の味わいがあるのは皆さんも御存知だろう。食うというよりは、運行時間に合わせ、急いで頬張り喰らう顔が『ねぶた大賞』を貰った喜びも手伝い、思わず綻んでしまうのは当然のことだろう。(写真4)
  この写真を撮影した時には、既に一足早い夕食を口にしていた私だったが、『青森菱友(りょうゆう)会』の食事の場面に出くわし、実際に馳走を目にすると、銀舎利が西陽に輝きいかにも旨そうなオーラを放っており、生唾を飲み込みながら撮影を続けていたのを思い出す。それにもまして、側のお新香(漬け物)の旨そうなこと!
  信州の高菜などは有名であるが、気候が長野に似ていて、同じ林檎という特産物を持つ津軽の漬け物もまた美味であることは意外に知られていない。それは大雪に見舞われ、長い間、野菜などの青物が不足する地方ならではの保存法が漬け物であったことに由来するのだろうが、夏場で大量の汗をかき、ナトリウム不足になりかけていた私の目には、御握り以上の嗜好品に映ってしまった。
“ ただ酒”を呑むため、“ただ飯”を喰らうために祭りに参加した人も昔は多かったようだが、この夕食を目にしただけでも、何も出来ない乍ら、ねぶたの本陣に参加したくなったというのが、私の正直な感想だった。

写真2 『腹が減ったら出陣できぬ』とばかり頬張ってますね!
写真3 男性が手を伸ばしている茄子の漬け物が、特に旨そうでした。
写真4 『ねぶた大賞』を貰った日の握り飯は、また美味いのだ!

 午後五時四十五分、日にちごとに前もって決められている配置図に従い、ねぶたの山車は定位置に向かうべく『ラッセランド』を出発する。ねぶたを先導し、右に左に時には旋回させる指示を出すのが扇子持ちと呼ばれる誘導員(写真5のねぶた手前に背中向きで立っている人物)なのだが、彼の指示のもと、ねぶたは本体を支え動かす曳き手(ねぶたの下の10人プラス、後方の10人)たちによって運行されてゆく。紙と針金で造られた細部を壊さないように、扇子持ちは全体の微妙な動きを手にした扇子を動かし、口にした笛で合図を送り統制しつつ、前進させて行くのである。ねぶたが出発の折には多くの観光客が写真を撮ろうと近づくのだが、「危ないよ!ねぶたが通ります!危ないよ!」の声があちこちで響き渡る。この声を聴く度に、『さあ、いよいよねぶたの運行が始まったんだな』と私は感じ、気を一層引き締めてゆくのだ。

写真5 ひき手が一斉に並び、ねぶたを出す準備をしている。
写真6 扇子持ちの合図と友に、小屋にぶつからぬよう、慎重にねぶたを前に出す。
写真7 ゆっくり時計回りに45°ねぶたを回転させ、再度前進だ。
写真8 アスパムが見下ろす『ラッセランド』からねぶたが出陣する。※(下方参照)
写真9 再度時計回りに45°の回転をする。一糸乱れぬ曳き手の動きが大切になってくる。周りからは、『ねぶた大賞』への拍手が起こっていた。
写真10 フィッシュアイで撮っているため、さほど近くに思えぬが、ねぶたの先端がもう側まで来ているので、撮影後は早速しゃがんだ。※(下方参照)
写真11 ねぶたを牽き回す曳き手にとっても、『ねぶた大賞』を貰った喜びはひとしおだ。

※ 写真8と写真10がTTLではない(ストロボを使っていない)のは、できるだけ夜の撮影に『トランジスターパックE(Ni-Cd)』のバッテリーを温存しておくために、ストロボに入れた単三電池のみ(しかも昨日のねぷた撮影で使った残りの電池を入れていた)で連写したため、バッタリーの充電が間に合わずに、シャッターは押したものの、ストロボが点灯しなかったことによるもので、意識して点灯させなかった訳ではありません。

 
撮影データ
写真1
ISO 200 シャッタースピード 1/500秒 絞り値 F8 TTL
写真2
ISO 200 シャッタースピード 1/500秒 絞り値 F8 TTL
写真3
ISO 200 シャッタースピード 1/400秒 絞り値 F4.5 TTL
写真4
ISO 200 シャッタースピード 1/500秒 絞り値 F8 TTL
写真5
ISO 200 シャッタースピード 1/500秒 絞り値 F7.7 TTL
写真6
ISO 200 シャッタースピード 1/60秒 絞り値 F10 TTL
写真7
ISO 200 シャッタースピード 1/60秒 絞り値 F8 TTL
写真8
ISO 200 シャッタースピード 1/60秒 絞り値 F8
写真9
ISO 200 シャッタースピード 1/60秒 絞り値 F14 TTL
写真10
ISO 200 シャッタースピード 1/60秒 絞り値 F16
写真11
ISO 200 シャッタースピード 1/100秒 絞り値 F8 TTL
撮影カメラ
EOS-1D
使用レンズ
EF16-35mm/EF35-350mm/EF15mm Fisheye
ストロボ
スピードライト550EX/トランジスターパックE(Ni-Cd)
使用ソフト
レタッチソフト
Photoshop CS(一部CS2を使用)
ロゴ製作ソフト
Illustrator CS/FIREWORKS MX2004
WEB製作ソフト
Dreamweaver MX2004
文章作成ソフト
一太郎2005+ATOK