※ このページは、2000-2004年まで続いたHP『津軽海渡のデジカメ紀行』に掲載していた写真や文面を、そのまま復刻させたものです。
   リンクは既に繋がっていないものが殆どであるため、その旨御了承下さい。
 
本日【2003年8月9日(土曜日)】の1枚の写真は!?
 
 
【津軽の発情期!ねぷた・ねぶた祭 7/これが今年のねぶた大賞ゥ!1】
 
 
  本日は11枚の写真を掲載いたしました。


  はじめに─
  8月5日の『一枚の写真』にて、「今年のねぷた/ねぶた撮影は打ち止め!」と高らかに宣言したにも関わらず、結局撮影してきてしまった私の意志の弱さをお詫び致します。
  眼科にて炎症をおさえる目薬を頂き、その日と翌日の二日、目をあまり使わずに、「神よ、なぜにこのような試練を与える!?もしもできることなら、あと一日、ねぶたを撮影させて下さい」と願い、ぐっすり睡眠をとったところ、翌日の夕刻には眼の赤味も腫れも引いて、当日の夕刻に痛めた右目ではなく正常な左目だけにコンタクトレンズを入れ、左目でファインダーを覗き、『弘前ねぷた』をある程度の枚数撮影してきました。
  近場の弘前でもできたのだからと、更に翌日の6日には青森に遠征し、本格的な撮影を再開したのですが、さすがに右目にコンタクトが入っていないだけに距離感が掴めず、これまでねぶたとの距離を正常に測り付かず離れずできたものが、それも叶わず、曳き手と呼ばれるねぶたを運行する方々に散々突き飛ばされての激写は、いやはや大変な苦労の連続でした。
  この3年間は一度もそういうことがなかったのに・・・。やはり両目が使えてのねぷた/ねぶたの撮影が大切ですね。御迷惑をおかけした曳き手の皆さん、そして眼のことで心配をおかけしたギャラリーの皆さん、本当にお世話になりました。

  ということで、『青森ねぶた』を撮ってきましたので、これより本題に入ります。

  今年も『青森ねぶた祭』は7日で運行を終えた。前日の6日は祭も佳境を迎え、ねぶたに与えられる各賞が正式に発表された。
  中でも最も誉れ高くねぶた製作者、そして団体が喉から手が出るほどに欲しているのが、本日掲載した『ねぶた大賞』である。
  この夏、『ねぶた大賞』を受賞した団体は『JRねぶた実行委員会(JR東日本)』であり、ねぶたの名前は『北前船』、受賞製作者はこの賞の常連となった北村隆氏である。

『北前船』とは日本史の勉強をされた皆さんの方が詳しいと思われるので、あえて細かくは説明はしないが、鉄道が整備される以前は、陸路よりも海路の船の方が大量の物資を運ぶことができたために、頻繁に利用されてきた東日本の物流を支え運送業を担った船である。
  しかし、海外との貿易は時の幕府によって制限されたため、近海を航行するためだけのたった一本の帆柱しか持つことができなかった。
  荒れた海の中を航行した際、船が危機を迎えた折にはまず積荷を海に捨て、船自体を軽くする。そしていよいよ沈没するとなった時には、その太い帆柱を斧で折って突風から身を守ったとも伝えられている。
  昔は船主は船頭としては船に乗ることはなかったために、船長である船頭が自己判断で高価な帆柱を絶つということはよほどの時であったに違いない。

  ねぶたの絵柄は、帆柱を折った船頭と、荒れ猛る海の遣いでもある天竜との戦いを描いたものだ。
  現在のねぶた師の中では、細部の造りといい、形といい、図柄と色彩の構成といい、この北村隆さんの造ったねぶたが誰もが一番と認める力作であり、しばらくは北村天下が続くと予想される。
  北村氏は、常日頃から歴史書を読みあさり、その年のねぶたの運行を観て既に、来年の絵柄を頭の中に想像しているというから凄まじい。

  何を造るのであれ、芸術家とは彼のような一種キチガイ染みた執念と勉学、そして弛まぬ努力と集中力が大切なのだろう。
  映画や本を誰よりも読んでいる一般評論家に、決して秀逸な監督や作家が現れないのは、基本的に物を作るという姿勢で勉学をしていないからだとも言える。膨らんだ風船のように、ある程度の知識を仕入れたならば、今度は殻を破って自らの作品を完成させるだけに集中する根気も必要なのだろう。
  何の芸術分野でも観客や読者としての鑑賞は楽だが、ゼロからの創作は辛く苦行であり、それだけに天から選ばれた人間だけが達成することができることなのかも知れない。

  とにかく、北村隆さん、『JRねぶた実行委員会』さん、今年も『ねぶた大賞』受賞おめでとうございます!

〔本日の写真は青森県青森市内にて撮影〕

撮影日〔2003年8月6日〕

※ 使用機材 Canon EOS-1D×2/FE16mm-35mm/EF15mm Fisheye/FE35mm-350mm/スピードライト550EX×2/トランジスターパックE(Ni-Cd)

キヤノンEOS-1Dにて撮影されたRAWファイルを専用ドライバにて現像、『Photoshop』を使いレタッチし、リサイズして(JPEGにて)掲載。

【写真1】 『ねぶた大賞』『運行・跳人賞』の看板の取り付けをやっと終えた。
 
【写真2】 さあ、最後の夜間運行へと出発だ。
 
【写真3】 アスパムと共に記念撮影。
 
【写真4】 夕陽を浴びたねぶた後方はこんな造り。
 
【写真5】 ラッセランドを出てゆくねぶた。
 
【写真6】 ねぶたのみの撮影。
 
【写真7】
 
【写真8】
 
【写真9】 三本締めをしてから出発。
 
【写真10】
 
【写真11】
 
 
使用機材
撮影カメラ
Canon EOS 1D