※ このページは、2000-2004年まで続いたHP『津軽海渡のデジカメ紀行』に掲載していた写真や文面を、そのまま復刻させたものです。
   リンクは既に繋がっていないものが殆どであるため、その旨御了承下さい。
 
 
本日【2003年6月13日(金曜日)】の1枚の写真は!?
 
 
【青い森の青の季節(とき) 12/今度は撮ったぞ!りんご畑と岩木山 1】
 
 
  本日は7枚の写真を掲載いたしました。


  今年の春の一つの目標が、晴れた岩木山と満開となったりんごの花を、一つのフレーム内に収めて撮影することであった。
  しかし、私が弘前に滞在中は、なかなか天候に恵まれず、唯一たった1日晴れ渡った日を、実家の近場での撮影に回せただけで、結局は満足のゆく写真が撮れずに落ち込んでいた。
  弘前市内から岩木山を撮影したのでは、標高1.625mの、本来さほど高くはない岩木山が更に小さく写ってしまう。望遠を使って背景を引っ張り出すなどの手立てを使ってみたが、やっぱり広大なりんご畑は広角で、しかも岩木山はある程度大きく撮りたいとなると、もっともっと岩木山に近づいたポイントでの撮影が必要であった。
  移動手段が自転車しかない私は、「今日は絶好の撮影日和だ!」と思っても、バスの時刻表を調べ、運転時間を待って撮影に向わねばならず、しかも路線バスが通っていないポイントへは行くことはできない・・・。これでは決して見栄えの良い絵は撮影できないぜ・・・と諦めた矢先に、転機は訪れたのである。

「撮影したことがないから、できればりんごの花が撮りたい」
  そんな希望を口にしていたプロカメラマン鏡氏が、私を車に乗せて向った先が、なんとりんごの産地でもある西目屋村であった。
  ここは岩木川の上流にあたり、肥沃な土質を生かした野菜造りが自慢の村である。
  もちろんりんご生産も盛んであり、しかも弘前から観るほどではないが、村からはそれなりに形の良い岩木山を望むことができる。
  弘前市内では殆どの畑から、美しいりんごの花が消えかかっていた頃であったが、この村は高地だけあり、開花も弘前よりも遅かったことが幸いした。
  東目屋を通りかかった鏡氏と私は、いつになく美しい岩木山に目を止めた。
「これだけ岩木山が綺麗に見えるのは、久しぶりですね」
  私の言葉に、鏡氏も頷く。
  窓外を眺めると、りんごの白い花も、今が満開とばかりに誇らしげに咲き乱れていた。
「どこから観たら、りんごの花と岩木山が綺麗に撮れるかな・・・?」
  私を乗せた鏡氏の4WDが、絶好の撮影場所を求め、目屋の路地をくねくねと走り回る。
  やがて幹線道から可也奥に入った場所に、私たちは辿り着く。
  側を通りかかった老人に撮影の許可を貰うと、「んだ。ここの丘がこの辺りじゃ一番見晴らしがいいんだ。どんどん撮ってくれ」と太鼓判を押してくれたほどの絶好のポジション。私と鏡氏は無我夢中でシャッターを押しつづけたのである。そのときの映像が、本日掲載した写真である。

  私たちに味方してくれたのは、何も天候ばかりではなかった。
  りんご畑の奥には、摘花に使っていたであろう脚立が、主の居ないまま放置されていたではないか。
「うおォ、脚立がありますね。これ昇って撮ったら、面白い絵が写せるんじゃないですか」
  私が問い掛けると鏡氏は、「もう昇った」とニヤリとほくそえんだのには、プロカメラマンとしての機知とずうずうしさを感じてしまった。プロはこうでなくてはならないのだ・・・( ̄▼ ̄)ノ_彡☆バンバン!
  ということで、鏡氏が改めて脚立に載って撮影している風景を撮ったものが、写真1である。
  実際に昇ってみると判るが、このくらいの高さは案外怖いものがある。
  鏡氏は動きも軽いから良いようなものだが、さすがに体重100キロの私がこの高さから落ちたのでは、脚の捻挫だけではすまないと思えただけに、脚立の上では鏡氏のようには片足をりんごの木にかけることもできず、両足で脚立に踏ん張りつつも、木製の古い脚立が安定せずに、体が小さく震えていたのを想い出す。まあ、骨折が怖くないと言えば嘘になるが、骨折程度ならまだ良い方で、悲劇的なのは100万円以上も投資している一眼レフデジカメとレンズを破損してしまうことだったからだ。

  脚立の上から撮影した映像が、写真2.4.5.6である。
  写真2は16-35mmのズームレンズで横位置にて撮影したもの。写真4は同じレンズの35mm領域にて、縦位置で撮影したもの。写真5は、同じレンズで16mm領域にして撮影したもの。そして写真6はフィッシュアイで撮影したものである。私が使用しているEOS 1Dは画角が1.3倍になるため、フィッシュアイで撮影しても対角線での画角がフィッシュアイ本来の180°にはならず、35mmフルサイズ一眼レフデジカメであれば、もっと広大なりんご畑の風景を写し出せたと思うと、すべての運が味方してくれた絶好の日和であっただけに、とても残念である。

  この東目屋では、およそ2時間ほど撮影し移動した私たちは、数年後には津軽ダムの湖底に沈む西目屋地区の広場にあったベンチにて昼食をとった。その時、撮影を終えて一息つく鏡氏を撮影したのが写真6の映像である。

「岩木山にかかった雲の具合といい、りんごの咲き具合といい、使ってくれと言わんばかりに置いてあった脚立といい、良かったね」
  鏡氏のその言葉に象徴されるような、絶好の撮影ポイントでのりんごの花の撮影にやっと成功し、私も想いが報われたという安堵感で、コンビニで買ったおにぎりで昼食をとったあの日のことを、懐かしく多い出している。

〔本日の写真は青森県中津軽郡東目屋にあるりんご畑にて撮影〕

撮影日〔2003年5月18日〕

※ 撮影したRAWファイルを現像、JPEGに変換し、リサイズにより掲載。

【写真1】 鏡氏が脚立の上にて、りんご畑と岩木山を撮影している様子。
 
【写真2】 脚立を使って樹の上から撮影した岩木山と満開のりんご畑。
 
【写真3】
 
【写真4】
 
【写真5】
 
【写真6】 脚立の上から、フィッシュアイを使って撮影するとこんな感じ。
 
【写真7】 りんご畑での撮影を終えて、一服(昼食)する鏡氏。
此処は西目屋の広場で、近いうちに津軽ダムの湖底へと沈む所だ。
 
 
使用機材
撮影カメラ
Canon EOS-1D
撮影レンズ
EF15mm Fisheye/FE35mm-350mm/EF16-35mm
その他
PLフィルター使用