※ このページは、2000-2004年まで続いたHP『津軽海渡のデジカメ紀行』に掲載していた写真や文面を、そのまま復刻させたものです。
   リンクは既に繋がっていないものが殆どであるため、その旨御了承下さい。
 
 
本日【2003年6月10日(火曜日)】の1枚の写真は!?
 
 
【青い森の青の季節(とき) 10/世界遺産・白神山地のブナの巨木たち 2】
 
 
  本日は6枚の写真を掲載いたしました。


  樹齢が80年を超えたブナの木は、一般的な草木とは違い毎年種を付けるのではなく、5年〜7年に一度、結実の大豊作年があり、その翌年には不結実、そして並作というサイクルを繰り返すことによって、写真2に写る果物のランブータンよりも更に小粒な独特の実を散らし、子孫を残して行く特殊な樹である。
  実からは更に種が落ちて、翌年の春には新芽(写真3)が大地を覆う。(写真4)
  発芽率は70〜95%と比較的高いが、その多くが一冬を過ごすことなく消えてゆくらしい。樹齢が300年を超える巨木となれる確立は、おそらく数億本に一本くらいでしかないのかも知れない。

  ブナは漢字で『木』偏に『無』と書くが、これは建築資材として使用するには木の狂いが多く、腐り易いために『木』では『無い』の意味で、こう付けられたらしい。
  これとは全く反対に、『桐』は本来『木』ではないが、資材として使えるから『木』と『同じ』ものであるとされ、こう命名されたのだと謂う。(プロカメラマン鏡氏談)
  建築資材としては役に立たないが、家財として使用されてきたブナだが、近年は自然保護の観点から、伐採量が極端に減り、使用量が激減しているとのことであった。
  この他にも木は木炭の材料、種は食用のブナ油としても利用され、実際に殻を割って食べた私の感想は、油分も味も胡桃に似ていて、ちょっとほろ苦い印象があった。

  ブナの木が初めて開花するまでには最低でも40〜50年(胸高直径で15〜20p)ほどかかるらしく、子孫を残せるように結実するまでには都合60〜80年を要すると言う。つまりブナは樹の中でも特に成熟に時間を要するために、一度伐採されたブナ林を元の状態に人間の手で持ってゆくことは、親から子へ世代を交代しても尚、容易なことではない。
  だからこそ、多くの人々の手で協力し、守ってゆく必要があるのかも知れない。

〔本日の写真は青森県中津軽郡西目屋にある世界遺産・白神山地内にて撮影〕

撮影日〔2003年6月7日〕

※ 撮影したRAWファイルを『Photoshop』にて現像、JPEGに変換し、リサイズにより掲載。

【写真1】
 
【写真2】 これがブナの実の外観。まるで南国の果物ランブータンのようである。
この中に、写真3の種が入っている。
ブナの種は森に暮らす沢山の動物たちの餌となる。
人間もこの種から油をとって暮らしているのだから・・・。
 
【写真3】 種殻を付けたまま伸びてきたブナの妖精(幼樹)。
 
【写真4】 ブナの巨木の下には、幼樹が茂る。これが300年を経て、巨木となるのだ。
 
【写真5】 二本共に育ったらしいが、一本が折れてこのように残っていた。
 
【写真6】 ブナの巨木は陽を遮り、周りには日光を好むブナの木は
なかなか成長することはできないのである。
唯一隣接したブナが共に成長することができるのだ。
 
 
使用機材
撮影カメラ
Canon EOS-1D
撮影レンズ
FE15mm Fisheye/EF100mm MACRO/EF16mm-35mm
その他