※ このページは、2000-2004年まで続いたHP『津軽海渡のデジカメ紀行』に掲載していた写真や文面を、そのまま復刻させたものです。
   リンクは既に繋がっていないものが殆どであるため、その旨御了承下さい。
 
 
本日【2001年8月30日(木曜日)】の1枚の写真は!?
 
 
【夏祭りの季節23/青森ねぶた15
『ラッセランド』でのスケッチ2 <宿泊施設と観る場所の確保>】
 
 
本日は7枚の写真を掲載致しました。
だいぶ重くなっておりますので、出揃うまで文面を読んでお待ち下さい。



【宿泊施設と観る場所の確保】

ねぶた期間中の僅か6日の間、青森市内は他府県からの観光客で溢れる。
期間中の人出は300万人と言われているが、日帰りで帰宅できる地元の人間を除いても、その数は相当数にのぼるだろう。

ねぶた祭の観光をメインとしてツアーを組んだ旅行会社は、宿泊施設を確保しようとやっきになる。
この時期、青森市内のめぼしいホテルや旅館は、その殆どが旅行代理店の支配下に置かれると謂う。
弊害は、個人で旅行を計画し、できるだけ安く旅費をあげようとする一般ツーリストに及ぶ。
半年前から旅行を計画し、宿泊施設を確保しようとして電話するが、一切とれない。
「どうしたら泊まれるんでしょうか?」とAさんは訊ねる。
すると、「旅行代理店に代行してもらえば泊まれると思います」との返事が帰って来た。
Aさんは言われた通りに代理店に電話した。すると、通常一泊1万円の宿泊費が、ねぶた期間中は一泊2万円になっていると言う。
これはまさしく暴利である。
しかし、どうしてもねぶたを観たいAさんは、仕方なく家族四人の宿泊を、代理店を通じてとってもらった。
一人一泊2万円も出したのだから…と楽しみにして旅館に泊まると、部屋はみすぼらしく、食事とてたいした見栄えのする珍しい食材が並ぶでもなし、ねぶた祭は楽しかったが、何か合点がゆかぬまま帰路についた…
という話は、実はとてもよく耳にすることなのである。
どうしてこのようなことが起るのだろうか?

八甲田山や十和田湖など、県内には観光名所は多い。
が、その多くは青森市街から遠く離れているために、市内の宿泊施設を利用する人はことの他少ない。
となると、ねぶた祭開催期間中以外で、青森市内の宿泊施設(モーテルも含む)が満室状態となることは、まずありえない。
つまりは、いつもガラガラの状況なのだ。
このような状態にある青森市内のホテルなどでは、この僅か一週間の祭開催期間中に、一年の大半の稼ぎをしようと、上記したような『ねぶた料金』なる過剰な料金を徴収し始めた。
これでは、気軽にねぶたを楽しみたいと、ツアーに加わらずに、わざわざ自家用車を駆って来る他府県の観光客に対して申し訳が立たないではないか…。

旅行代理店とて、この『ねぶた料金』を敬遠する動きも強い。
料金の高い青森市内を避け、ねぶた鑑賞が終わるとすぐにバスで移動し、次の目的地である十和田方面に向い、そこから近い過疎の旅館を利用したりするツアーも多くなった。
青森市から少し外れれば、祭開催期間中であっても泊まれる宿泊施設は数多いからだ。
一般ツーリストも、同じことをすれば良いではないかと思われるだろうが、私はこの案には賛成できない。
その理由は、車の渋滞だ。

近年、上記のように青森郊外のホテルに宿をとる人々が多くなった。
それに伴い、ねぶたが終わった直後に、郊外へと向う幹線道路は、大渋滞を引き起こす原因となった。
今年の青森ねぶたは、運行方法を変えたことで、午後八時半には終わる。
終わってすぐに駐車場に向うとて、ねぶた運行が行われる近くの駐車場は、まず取れないと思った方が良いだろう。
そうなると、しばらく歩いて少し遠い駐車場へと向う。
それから車を幹線道路に出して、郊外に向おうとしても、もう遅い。
私が聞いた話によると、今年の青森ねぶたを観終えた弘前市内に住む家族が、ねぶたが終わってすぐに車を出して、無事に青森市内から脱出できたのが、夜中の1時であったと言う。それに帰宅までの時間を加えたら、夜中の2時近くになっていたろう。
地理を熟知した地元の人間でさえそうなのであるから、地方から来られてた方がどうなるかは、目に見えているようなものである。
ねぶたを観るために市内へ向う時間も早めねばならないので、旅館で夕食も摂っている暇などないのである。
かと言って、夕飯を市内で摂ろうにも、どこもかしこも行列だ。
それ以上に大変なのは、観る場所の確保である。皆が夕食を終えた頃には、運行コースの沿道は立錐の余地のないほどの人で埋まっている。
せっかく大きなねぶたを観に来たのに、これでは遠目から小さくなったねぶたを観ねばならないのだ。

では、どうしたら安い宿泊施設を確保でき、快適なねぶた鑑賞を楽しめるのであろうか。
一番簡単なのは、郊外の宿泊施設を使い、車を使わないことだろう。
つまり、電車を使うのだ。
ねぶた運行が行われるコースから『JR青森駅』までは、さほど遠くない。
ねぶた運行が終わった午後八時半からでも、弘前方面や逆の八戸方面へと出る列車は可也多い。
ねぶた運行が終わって直に駅に向うと、比較的楽に椅子に座ることができる。(時間が経つと、首都圏の朝のラッシュほどに混雑するので要注意)
電車に揺られ、3つ4つほど郊外に向うと、安い宿泊施設に泊まれるという訳である。
そのホテルや旅館に車を置き、脚を電車とすることで、小さな子供連れであっても、渋滞のイライラに苦しめられることなく楽しめる。この他にも、ねぶた開催期間中は、『青い海公園』などで無料でキャンプができるので、各機関に問い合わせてみるのも良いだろう。
ここは『ラッセランド』のすぐ裏に位置し、ねぶたをが運行される通りからも、歩いて10分ほどだ。
シャワーを浴びたいという人のために、キャンプ場から少し離れてはいるが、市内には24時間使えるシャワーが有料で設けられている。

次に観る場所であるが、何も数時間前から場所とりをする必要はない。
ねぶた祭が開始される午後6時50分の10分ほど前に、私が一昨日アップした『ひきてあまたA』を撮影した国道4号線に向おう。
ここは道幅が7車線もあるため、どんなにハネトが溢れても、道をぎりぎり一杯に使うということがないのだ。
10分前だと道は既に出発前の人々で溢れ、観客も自由に道を往来できる。
この時を見計らい、有料観覧席など一段高見の席となっている前に座るのだ。
高見になっているために、地べたに座っても、後ろの観客の邪魔にはならない。
持ち運びできる椅子くらいならば、前に置いて座っても、大丈夫だ。
祭開始20分ほどまえだと、このような行為は目立って憚られるが、開始10分前は、地元の人間が皆堂々と始めるので、苦にはならない。
一等前で、ねぶたが通りすぎるのを観るのは、それはもう大迫力である。
すぐにねぶたに近づけるため、写真撮影にも最適だ。
有料桟敷席は、一人2000円もとられるが、これだと無料である。
ただし、危険性が全くないわけではないので、小さな子供を連れている場合は、常に親が側で監視し、御観覧下さるようお願い致します。

「ねぶた祭を観に行きたい」という人は多い。
しかし、いざ出かけるとなると、それなりにお金はかかるし、今回述べたような宿泊施設の問題も旅行計画に大きく影響するに違いない。
そして、言われてみれば当然と思うかも知れないが、最も大切なことがあるので、このHPを御覧になっている方にだけお伝えしたい。
小雨だと運行されるねぶた祭は、大雨の際は中止される。
昨日の欄にも書いたが、ねぶたは紙で作られ、色付けには水溶性の塗料が使用されているため、雨に非常に弱い特性がある。
今年は珍しく、雨による運行中止はなかったが、年によっては6日間の祭開催期間中、4日が雨で中止された夏もあるほどだ。
そのことを頭に入れておいてもらいたいのである。
つまり、旅館を予約する際にも、できるのなら2泊余裕をつけてとってもらいたいということである。
そして、その2日のうち、どちらかを車で日帰りできる八甲田や十和田湖観光の日とし、先にねぶた見物を優先させるという心構えが必要であろう。
小雨でも見られれば良いという方もおられるだろうが、雨の中、ビニールシートを被ったねぶたを観たのでは、何ともつまらない。
写真を撮られる方なら、尚更であろう。
多少雨が降っても、運行を中止するねぶたも多い上に、第一、雨が降るとハネトの数は激減し、祭に勢いがなくなるのである。
そんなものは本当のねぶた祭ではない。

幸い、私には弘前に自宅があって、そこを拠点にし、随所で行われている『ねぶた』や『ねぷた』の撮影ができた。
こうした拠点なしで、ガイドブックに掲載された宿泊施設だけを利用し、撮影をして周るということは至難の技であり、手酷い出費を生む。
最も大切なのは、祭に詳しい地元の人間(地元の人間にも、まつり音痴は沢山いるので要注意!)に事情を聞き、早くから余裕をもった計画を立てることなのではないだろうか。

ガイドブックやインターネットで、こうして簡単に観れる『ねぶたまつり』の映像であるが、これを御覧の皆様が、ツアー以外で実際に観ようとすると、さまざまな障害があると知ったのは、私も最近になってからである。

地元の人間が気軽に楽しめる夏の風物詩は、遠くの人間には高価な観光となってしまったようである…。

〔本日の写真は青森県青森市にて撮影〕
撮影日〔写真1,2,3,4,5,7,は2001年8月4日/写真6のみ2001年8月6日〕

ツアーはどことなく溶け込めないという方も多いだろう。
特にこうして撮られる時間はあるが、自ら撮る時間が制約
されるというのは、カメラ好きには耐えられないとも言える。

【写真上1】ミノルタ DiMAGE7でオート(プログラム)撮影。 画質/ファイン。
 
【写真上2】Canon IXY-DIGITAL200にて、
マニュアルモードに設定しAE撮影。
ホワイトバランス・曇り。
 
【写真上3】ミノルタ DiMAGE7でオート(プログラム)撮影。
画質/ファイン。
 
【写真上4】Canon IXY-DIGITAL200にて、
マニュアルモードに設定しAE撮影。 ホワイトバランス・曇り。
 
【写真上5】Canon IXY-DIGITAL200にて、
マニュアルモードに設定しAE撮影。 ホワイトバランス・曇り。
 
【写真上6】Canon IXY-DIGITAL200にて、
マニュアルモードに設定しAE撮影。 ホワイトバランス・曇り。
 
『青い海公園』にて港を見ながら早い夕食を摂る乙女たち。
『青い海公園』は、『ラッセランド』のすぐ裏手にある。

【写真上7】Canon IXY-DIGITAL200にて、
マニュアルモードに設定しAE撮影。
ホワイトバランス・曇り。
 
 
使用機材
撮影カメラ
ミノルタ DiMAGE7 / キヤノン IXY-DIGITAL200