※ このページは、2000-2004年まで続いたHP『津軽海渡のデジカメ紀行』に掲載していた写真や文面を、そのまま復刻させたものです。
   リンクは既に繋がっていないものが殆どであるため、その旨御了承下さい。
 
本日【2001年8月15日(水曜日)】の1枚の写真は!?
 
 
【ミノルタ DiMAGE7で撮ったとんぼ】
 
 
本日は4枚の写真を掲載致しました。


終戦の日である本日は、平和への願いを込めて、『とんぼ』の写真をお送りしたい。
なぜ、『とんぼ』かと言うと、日本はその昔、『秋津』と呼ばれる自然が豊かな、平和な国であったという古事から引用しました。
『秋津』とは、『蜻蛉(とんぼ)』とも書き、また『トンボ』の古名でもあり、黄金色に稔った穀物の穂に蜻蛉がとまり、風に揺れる様は、トンボの幼虫が育つ水と緑が豊富にある、日本という島国が持つ自然を、もっともよく物語っていた象徴であったからである。


実は、マクロ撮影がこんなに難しいものだとは思わなかった。
それも風に吹かれる以外は殆ど動かない花々とは違い、小刻みに動く昆虫の撮影がこれほど難しいものだとは、つゆ知らなかった。
望遠レンズ同様、ピント合わせが実に苦労する。
とんぼ一匹撮影するのでも、どこにピンを合わせたら巧く見えるのかが、解らないのだ。
そして、昆虫の習性を熟知していないと、レンズを近づけることすらできないのだから、尚に大変である。

銀塩一眼レフカメラを扱っていた時は、風景や人物撮影に奔走し、マクロ撮影用のレンズを持ち合わせていなかったこともあり、近くで咲く花々や昆虫の撮影は、殆どおこなったことがなかったのであるが、今回、ミノルタDiMAGE7を手にしたことで、そのまたとない機会に恵まれた。

しかし、以前にも書いたが、このカメラのAF機能は、“鈍重(鈍く重い)”というよりも“愚鈍(愚かで鈍い)”であり、コントラストのはっきりしない被写体には、全くピントが合わない。
その愚鈍さは、マクロ撮影の折は、尚更顕著になり、このカメラのレンズが必死にピント合わせに動き、長らく時間が経過した上で、『ピントが合わない』ことを示す警告の赤印がファインダー内に点るのを見て、私は思わず「おまえ、アホか!!」と何度も叫んでいた。
このカメラの愚鈍なAF機能は、数少ないシャッターチャンスを、更に限りなくゼロに近づける特殊な機能を持っている。
とてもカメラメーカーが作ったとは思えないほど、愚かなAF機能なのだ。

こうなったら、使う手段は一つである。
銀塩カメラで培った手動によるフォーカス技術を、このカメラにも使用することにした。
しかし、DiMAGE7のファインダー内で、マニュアルフォーカスを使いピントを合わせるのは至難の技である。
前後の確実にボケる位置を指に覚えこませ、その真中の、ピントが合っていると思われる位置で止めて撮影するのだ。
三脚にて固定し、被写体も動かないものならば時間をかければ比較的楽にできるのだろうが、手持ちでしかも合わせ難いマニュアルフォーカス機能を使い、ピントを合わせている最中にも、昆虫を捕獲しようと飛び回るとんぼの場合は、なかなか簡単にはいかなかった。
僅かにピントが狂っただけで、完全にボケるマクロの世界ならば、尚更である。
ピントを合わせ、シャッターを押すまでは、息を止めての撮影となった。
この作業の辛いこと辛いこと…
数枚の写真を撮り終わる頃には、夏の暑さもあり、額から流れ出る汗が目に入り、ピント合わせるだけでも苦労した。
汗を拭こうと手を動かせば、とんぼは驚き、一旦飛び立つ。
もとの位置に戻ってきてくれればいいのだが、なかなかそうもいかずに、相当苦労することになった。
せめて、一瞬のうちにピントが合う、キャノンのEOSシリーズほどのAF機能を、このカメラが備えていてくれたらなあと何度嘆いたことか…。

それでも何とか以下の写真の撮影に成功した。
写真1は、写真Aの映像を、パソコンにとりこんだままの映像を、顔の部分だけトリミングして掲載したものである。
別のトンボを撮影した写真4を含め、脚のとげや、頭の上の産毛まで見て取れるほどの細かい描写力を持つ。
この結果だけを見ると、さすが500万画素との感歎の声が聴かれそうだが、マニュアルで手持ちカメラのピントを合わせる作業は、本当に苦労した。
このカメラを購入したからと言って、誰にでも、このような写真が撮影できるとは、くれぐれも思わないで欲しいのである。

トンボを捕獲する場合は、真横や真後ろから近づいた方が捕まえやすいが、逆にトンボを撮影する場合は、真正面から近づきたい。
動作をゆっくりと行い、激しい動きをせずに、カメラをトンボの目の前まで持って行く。
そうすると、今回撮影したこの種(コノシベトンボ。赤いオスは、赤とんぼとも呼ばれている)は、急に飛び去ることはしないで、留まっていてくれる。
カメラとトンボとの距離は、20cmほどであろうか。
しかし、この種よりも大型の、警戒心が特に強いシオカラトンボ、銀ヤンマ、鬼ヤンマなどの撮影は、この方法では難しい。
トンボが掴まりそうな尖った物体の前に、前もって三脚に設えたリモートコントロール付きのカメラのセッティングが望ましいであろう。
因みに、今回の撮影で使用したシャッタースピードは、写真@ABは180分の1秒である。写真Cは90分の1秒だった。

昔はどこに行っても秋の空を舞っていたトンボであるが、都内ではとんと見なくなった…と書きたいところだが、比較的緑や水が多い皇居近くでは、コンクリートとビルの中でも、元気に飛び交う姿を目にすることができる。
トンボは小さな蚊や蝿などの、特に人間が害虫として毛嫌う虫を捕食してくれている。
そういう意味でも、人間に有益な昆虫であるのだが、人間たちはそのことを考えてくれてるのかな?

〔本日の写真は青森県弘前市内にある自宅の庭にて撮影〕

撮影日〔2001年8月14日〕

写真2の映像を、パソコンに取りこんだまま大きさでトリミングしたものが、これである。
ピントが前足と真中の脚に合っているのが解るだろうか?
突き出た頭に合わせるには、本当に微妙なピント合わせの技術が必要であり、今回はできなかった。

【写真上1】ミノルタ DiMAGE7で、マクロモードに設定し、
マニュアルフォーカスモード(手動)にて撮影。画質/ファイン。
 
写真1は、この写真をパソコンに取り込んだままの映像をトリミングしたものである。
カメラととんぼとの距離は20cmほどであろうか。夏水仙の蕾の上で、獲物を待つとんぼ。
尻や羽を上げているのは、私に警戒してのこと。もしかしたら威嚇のポーズかも知れない。

【写真上2】ミノルタ DiMAGE7で、マクロモードに設定し、
マニュアルフォーカスモード(手動)にて撮影。
 
これがとんぼの“休め”のポーズ。羽をここまで下ろしているということは、相当安心している証拠でもある。

【写真上3】ミノルタ DiMAGE7で、マクロモードに設定し、
マニュアルフォーカスモード(手動)にて撮影。 画質/ファイン。
 
写真1,2,3,に写っているトンボとは別のコノシベトンボ。
眼球の上の複眼まで写っているのは驚異。

【写真上4】ミノルタ DiMAGE7で、マクロモードに設定し、マニュアルフォーカスモード(手動)にて撮影。
画質/ファイン。
 
 
使用機材
撮影カメラ
MINOLTA DiMAGE7