※ このページは、2000-2004年まで続いたHP『津軽海渡のデジカメ紀行』に掲載していた写真や文面を、そのまま復刻させたものです。
   リンクは既に繋がっていないものが殆どであるため、その旨御了承下さい。
 
本日【2001年8月14日(火曜日)】の1枚の写真は!?
 
 
【夏祭りの季節/弘前ねぷた4 劇団『夜行館』の三人娘】
 
 
 本日は6枚の写真を掲載致しました。
 可也重くなっておりますが、写真が出揃うまで今しばらく御待ち下さい。m(__)m


潤沢な資金力を背景に、企業が主体となって運行する『青森ねぶた』とは違い、『弘前ねぷた』まつりには、多くの町会や個人団体が参加している。
『弘前ねぷた』1台の運行費用が安いこともあるが、規定に嵌ってさえいれば、ねぷたの絵柄や服装、パフォーマンスが各々自由であり、自己主張の場としては、この上ない“生の舞台”として、観客にアピールできる楽しさゆがあるためかも知れない。
それだけ『弘前ねぷた』の方が『青森ねぶた』に比べ、自由度が高いとも言えるのだが、そんな気風の弘前でも、より独特のねぶたを運行し続けているのが、『夜行館』と呼ばれる集団である。
どんな公演をしているかは私は知らないが、『夜行館』とは劇団名であるという。

『夜行館』という劇団が、弘前に棲みついたのは、相当昔のことである。
それまで公演活動をしながら、全国を巡業をし続けていたこの『劇団』は、津軽という地に行きつき、その土地が持つ魅力に惹かれ、棲みついてしまったと、以前地方紙に記事が掲載されたのを読んだことがある。
蝋燭から蛍光灯へとねぷたの形体が大きく変わりつつあった頃だと記憶しているが、今は殆どの大型ねぷたが蛍光灯を使用しているのに対し、昔ながらの蝋燭による明りを用い、この劇団は運行を続けている。

大型ねぷたの最上部には、運行の際、ねぷたに引っかかる低い電線を捌く人間が載っているのだが、ねぷたに入れられた蛍光灯が発する熱により、相当暑いと聴いたことがある。
蝋燭の炎でねぷたを輝かせている『夜行館』のねぷた(灯籠)にも、写真には写ってはいないが、ちゃんと人が乗っていた。
今年は涼しい夏ではあったが、あの位置に載り続けることは、想像を絶する暑さなのではないだろうか。

ねぷたの絵にしても、この劇団が繰り出すねぷた絵は、いつも形にとらわれない独特の作風が多い。
今年の表絵は、漫画的であるが、裏は墨と蝋で描かれた白黒のみの珍しい見送り絵であった。

写真4のように、行列の先頭には、白いドウラン顔の男が、松明を手に歩いて来る。
これだけでも一種異様な雰囲気があるのだが、蝋燭のねぷたを見て驚き、そしてそのねぷたの行列に参加している人間の踊りや格好に驚き…と、パターン化された弘前ねぷたに、一石を投じてくれるねぷたを出品してることは、とても高く評価せねばなるまい。

写真1,2,3,に写っているのは、その『夜行館』のねぷたに参加していた、とても仲が良さそうな三人娘たちであったが、私がカメラを向けると、写真Aのように踊りだしてもくれ、不気味な化粧とは裏腹に、とても素直な少女たちであった。

劇団という集団に属する人間は、常にエンターティナーでなければならないことを考えると、彼女らはとても素質があるようにも感じた。
最初は、怪訝な気持ちで彼等のねぷたを弘前市民は観ていたらしいが、今では「彼らが出ないとつまらない」という声さえ囁かれるほど、弘前という土地に完全に根付いてしまった感がある。
私自身、彼等の姿を目にすると、「今年も、やってるな…」と思わず嬉しくなり、一方で苦笑してしまう。

弘前を疎み、出て行く者と、弘前という地に来て、大地に根を下ろす者と…
そんな人々が入り混じり、ねぷたという祭は、数百年の伝統を維持し続けているのである。

〔本日の写真は青森県弘前市内にて撮影〕

撮影日〔2001年8月3日〕

【写真1】ミノルタ DiMAGE7でストロボを使用しオート撮影。
画質/ファイン。
 
【写真2】ミノルタ DiMAGE7でストロボを使用しオート撮影。
画質/ファイン。
 
【写真3】ミノルタ DiMAGE7でストロボを使用しオート撮影。
画質/ファイン。

 
【写真4】ミノルタ DiMAGE7でストロボを使用しオート撮影。
画質/ファイン。
 
【写真5】ミノルタ DiMAGE7でストロボを使用しオート撮影。
画質/ファイン。
 
【写真6】ミノルタ DiMAGE7でストロボを使用しオート撮影。
画質/ファイン。
 
 
使用機材
撮影カメラ
MINOLTA DiMAGE7